2019年11月9日に放送された『世にも奇妙な物語 ’19秋の特別編』の一編「恋の記憶、止まらないで」は、シンガーソングライターの村瀬志保（斉藤由貴）が主人公の物語です。彼女が夢で聴いたメロディを新曲として発表し、成功を収めるも、その曲が過去に存在した「呪いのCMソング」であったことに気づき、恐怖に襲われるというストーリーが描かれています。本記事では、このエピソードで使用された楽曲のリアルな作曲者についての情報や、作品の魅力について解説します。
楽曲のリアルな作曲者は誰？
「恋の記憶、止まらないで」で使用された楽曲は、劇中では架空のCMソングとして描かれています。現実世界での作曲者については、公式には明らかにされていません。ドラマ全体の音楽を担当したのは、蓜島邦明（はいしま くにあき）氏です。彼は『世にも奇妙な物語』シリーズのテーマ曲やBGMを手がけており、ホラーやサスペンス作品の音楽で高い評価を得ています。しかし、劇中のCMソング自体を蓜島氏が作曲したという情報は確認されておらず、詳細は不明です。
蓜島邦明氏について
幅広いジャンルで活躍する作曲家
蓜島邦明（はいしま くにあき）氏は、日本の作曲家・編曲家として、1980年代から現在に至るまで多くのテレビドラマ、アニメ、映画などの音楽を手がけてきました。特にホラーやサスペンス、ミステリーといったジャンルでの楽曲制作に定評があり、独特の世界観を音楽で表現できる稀有な作曲家として知られています。
『世にも奇妙な物語』での代表作
彼の代表作のひとつが、『世にも奇妙な物語』のテーマ曲「ガラモン・ソング」です。あの不穏で不気味なメロディは、番組の象徴ともいえる存在で、多くの視聴者の記憶に残っています。また、劇中のBGMも蓜島氏が担当しており、各話の雰囲気に合わせて細やかな音作りがなされています。
その他の代表的な作品
蓜島氏の活躍は『世にも奇妙な物語』だけにとどまりません。以下のような作品でも高く評価されています。
- 『ナイトヘッド』（1992年）…SF・サイキックサスペンスの金字塔として音楽面でも話題に。
- 『MONSTER』（2004年）…浦沢直樹原作のサスペンスアニメ。緊張感あるスコアが作品の没入感を高めた。
- 『仮面ライダーアマゾンズ』（2016年）…ダークな世界観に合わせた重厚なサウンドが印象的。
独自の音楽スタイルと評価
蓜島氏の音楽の特徴は、「音で物語る力」にあります。静寂の中に不安を生み出す音使いや、突如として迫りくるような緊迫感のあるリズムなど、視聴者の感情に直接訴えかけるような表現が持ち味です。とくに心理的恐怖や不条理な世界観を描く映像作品との相性が非常に良く、多くのクリエイターやファンから高く評価されています。
作品の評価と魅力
SNSでも「怖すぎる」と話題に
『恋の記憶、止まらないで』は、『世にも奇妙な物語’24 春の特別編』内で放送されたエピソードで、放送直後からX（旧Twitter）を中心に「怖すぎる」「トラウマ級」と大きな反響を呼びました。特に音楽と映像の融合によって生み出される不気味な雰囲気は、多くの視聴者に強烈な印象を残しています。
ストーリーのあらすじとテーマ
物語は、音楽活動をする主人公が夢で聴いたメロディを「インスピレーションを受けた新曲」として発表するところから始まります。ところが、その曲は実在していた過去の「呪いのCMソング」だったことが明らかになり、次第に主人公の周囲で不可解な出来事が起こり始めます。
このストーリーでは、盗作への罪悪感や、夢と現実の境界、さらには“音楽に宿る呪い”といった都市伝説的要素が巧みに織り交ぜられており、視聴者に深い心理的恐怖を与えます。
心理ホラーとしての完成度の高さ
『恋の記憶、止まらないで』は、単なるジャンプスケア（驚かせ系）の恐怖ではなく、「記憶」「無意識」「罪悪感」といった人間の内面に迫るテーマを扱った心理ホラーです。主人公の葛藤や混乱がリアルに描かれており、視聴者自身も物語に引き込まれていくような構成となっています。
また、終盤にかけて明かされる「本当の恐怖」の演出も秀逸で、オチの後味の悪さすら絶賛されています。ホラーとミステリーが融合した、まさに『世にも奇妙な物語』らしい完成度の高い一編といえるでしょう。
まとめ
- 「恋の記憶、止まらないで」で使用された楽曲のリアルな作曲者は、公式には明らかにされていません。
- ドラマ全体の音楽を担当したのは、蓜島邦明氏です。
- このエピソードは、心理的恐怖と都市伝説的な要素が融合した作品として高く評価されています。
『世にも奇妙な物語』の中でも印象的なエピソードである「恋の記憶、止まらないで」。その魅力は、ストーリーだけでなく、音楽や演出にもあります。今後も再放送や配信などで視聴する機会があれば、ぜひご覧になってみてください。
